福野泰介の一日一創 - create every day

一見分かりやすいビジュアル言語 vs 想像かき立てるテキスト言語

2016/05/15
#IchigoJam #maker #progrun 

首相官邸、政策会議にて、タブレットでコーディング体験環境「progrun」と1500円こどもパソコン「IchigoJam」が現状調査資料内に登場しています。 共に、ビジュアルプログラミング言語と分類されてしまっていますが、どちらも前線で使われるJavaやSwiftなどと同様のテキストプログラミング言語へのステップアップを意識して作ったものです。


「プログラミング教育」の実施状況に関する現状調査 調査報告書(概要版)
教材(使用プログラミング言語・機材)(1)の図より

こども向けプログラミング言語として、Scratchなどビジュアル言語がよく登場しますが、レポートによると約半分。IchigoJam、progrunがビジュアル言語カウントだとすると、もしかしたらテキスト言語の方が多いかもしれません。

商業的にも大きく、子供の興味関心とも一致するスマホアプリ、特にiPhoneアプリが自在に作れるようになることをひとつの目標と置き、Swift、Scratch、IchigoJam BASICを比較してみます。


Swift、Xcodeの開発画面の代表的画面、左にプログラムが並び、中央にテキスト、右側に補足情報が出せます。


Scratchの開発画面、Xcode同様、昔ながらのパソコン風メニューがならび右側にはプログラムをビジュアル言語として表現する形となっています。

進む、回る、繰り返すなどのコマンドがブロック上になっているので、メニューから選んでマウスでおいていく手続き型プログラミング。
「緑の旗がクリックされたとき」など、あるイベントが発生した時にその後の手続きが実行される、イベントドリブン。
左下には懐かしのスプライトの文字!キャラクターをオブジェクトとしてとらえ、それぞれにプログラムを置いていく、オブジェクト指向。

Word/Excelと同様、こうした従来のパソコン型メニューは選択肢が多く、とっつきにくいのが難点です。
Swift(Xcode)と同様のイベントドリブン、オブジェクト指向の考え方も同時に登場するので、背景を含めて解説しはじめると大変。
メニューはほぼ日本語化されていますが、漢字が多いのも気になるところ。


IchigoJam BASIC は、マウスを使わないのでキーボード操作のみ。
キーを押すと、文字がでます。
エンターキーで、その行のコマンドがコンピューターへ伝わり、実行されます。
この例では・・・

- LEDコマンドに1を指定して、LEDを付ける → コンピューターからOKと返事がくる
- Scratchのサンプルと同様、キャラ(@くん)を右へ10、動かす

現存するほぼすべてのプログラミングの基本である、手続き型プログラミングのみに絞ることで、シンプルにしっかり基礎が学べます。

この実にあっさりしたモノクロ画面が子供に受けるかが最大の懸案でしたが、実際に体感してもらったところ地味ゲー好き!と言ってくれた子供に後押しされました。 モノクロテキストのみの小説が、時にCGフル活用のハリウッド映画以上の感動や臨場感を人に与えるのと同じく、足りないほどに人の想像力がかき立てられるようです。


更に表示を絞った IchigoJam pocket の新基板の試作が到着。
IchigoJam ミニゲームズで人気のかわくだりゲームを小画面に移植。

#IchigoJam pocket でかわくだりゲーム
プログラミングの楽しさをいかにコンパクトに伝えるか!?挑戦はまだまだ続きます!

関連リンク
- 嫌いな人に教えてほしくない プログラミングは義務教育化できるか? PCNキックオフ講演会 / 福野泰介の一日一創
- 2020年「次世代の学校」 小学校でもプログラミング教育スタート! / 福野泰介の一日一創
- 人材育成におけるプログラミング教育の位置付け等に係る調査報告書

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CC BY 福野泰介 - Taisuke Fukuno / @taisukef / アイコン画像 / プロフィール画像