2014-08-19
ソフトウェアも建造物も創るもの。ソフトウェアは、建造物と違って、最終段階近くでも柔らかく変更できることに特徴があります。家も粘土のように大まかに創って、穴開けたり、付け足したり削ったり自由にできると楽しそうですが、ソフトウェアではそれが可能です。

とはいえ、行き当たりばったりで創っていてはいつまでたっても完成しません。その試行錯誤自体も楽しいのですが、素早く社会に価値提供するために、いろいろな工夫が編み出されています。そのひとつが「スクラム」というトヨタのかんばん方式由来で、アメリカで確立された開発手法。jig.jpでの開発でも部分的に採り入れています。

今週からスタートした、2014年夏の高専インターン。通常の開発の一区切りは2-3ヶ月である中、インターン期間は3週間と短いので、「スクラム」のエッセンスを少し借りてチーム開発を体験してもらうことにしています。

チーム開発において一番大事なのは「ビジョン」、創るプロダクトが誰のための何なのかを、わかりやすく表現したものです。決めたつもりの思いも、創っていく過程において変わっていくものです。一人で創っている分にはそれはそれでいいものですが、チームにおいてメンバーそれぞれの思いのズレができると大変。ビジョンの実現をチーム内の共通のゴールにしっかり置くことが大事。

今回の高専インターンでの開発では、「スクラム」の中から、下記を抽出しました。
「ビジョン」 - 創るプロダクトが誰のための何なのかを、わかりやすく表現したもの
「プロダクトバックログ」 - 「ビジョン」を実現するためにすることを優先順に並べたリスト
「プロダクトオーナー」 - 「プロダクトバックログ」の編集権と実現のジャッジする人
「スプリント」 - 計画からレビューまでの期間、通常1〜2週間のところ、今回は1日とする
「スプリント計画」 - 「プロダクトバックログ」から今日、誰が何をするか決める時間
「スプリントレビュー」 - 今日の実現のジャッジと、計画との対比をふりかえる時間
※詳しい説明➔「20110118 scrum 10 mins」「スクラム 入門 - Scrum Foundation

学生にとっては初耳だったという「スクラム」という手法、理解してもらって良さそうとのことで、早速インパクトマッピングを使ったアイデア決定、チーム分け、ビジョン決定と進み、いよいよ本格的な開発がスタートします。


16名、4チームには別れてもらいましたが、全員がチーム。助け合い励まし合い高め合ってねと、エール。
※写真は、インターン2日目!より、インパクトマッピング風景


福井高専出身社長のIT企業、ナチュラルスタイルict4eの訪問、アイデアミニプレゼン&ディスカッションを経て、気合充分の高専インターン生と共に。

最終発表会は、9/5(金)16:30〜。USTで観覧可能です!
2014/9/5 16:30-18:00 jigインターン成果発表会

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