ウェブにおける縦書きについて

 ウェブにおける縦書きの扱いについての議論がある。
 物理座標と論理座標に分けようという話には初め違和感があった。
 縦書きに変えた場合、マージントップはマージンライトと読み替えればいいだけだし、わざわざ論理座標の指定を持ち込んでややこしくすることはないように感じたからだ。実際、行の高さに関しては縦書きにした場合は、幅を意味するという形で読み替えを行っている。
 ただ、実際話を聞いてみると、この問題の根が深いことが分かった。マイクロソフトがインターネットエクスプローラに縦書きを組み込んだずいぶん前にもこの問題に関して一度議論がされていて、読み替えが受け入れられないと却下されている歴史があるとのことだ。もっと遡ると、アラビア語のように右から左に記述する言語のサポートの際、読み替えしないことと決定してしまっていることが根っこにあるらしい。
 W3Cにおいて議論しているメンバーの多くは縦書きになじみのない文化圏の人である。それでも、強行に押し通すことをせずしっかり議論するところはすばらしい。
 日本人としては、積み重ねられてきた事実を踏まえると共に、縦書きにまつわる文化的価値も含めて振り返り、将来につなげるためにどうすべきかを議論の場に挙げる必要がある。
 ちなみにこの文章は、WebKitの回転と縦書き用のフォントを使って縦書きを実現している。