2013-08-18
身の回りにある多数の家電。機能の増加と共に操作は複雑になり、リモコンは増える一方です。そんな家電に大きな変化がおきそうです。

現状、家電とそれを使う利用者が離れている際、家電側からの出力は音で伝えられ、家電の操作は赤外線を使ったボタンを使ったリモコンが主流です。この方式になっているのは決して利用者主体で決まったわけではなく、LEDと受光器というシンプルな構造と、その実現が安価だったことが理由です。リモコンは差別化になりにくく、コストとの戦いの末、大きく邪魔で美しくなく、必要なときに見つからないストレスの原因にもなる、かわいそうな存在となっています。

日本に赤外線リモコンが誕生して35年(日本最初のリモコンは1977年生まれとのこと)、ようやく新技術普及の兆しが見えました。Bluetooth4.0、BLE(Bluetooth Low Energy/低電力Bluetooth)です。iPhone/iPadではずいぶん前から採用されていましたが、今年に入ってAndroid4.3からの正式採用が発表され、いろいろと応用製品が増えてきていることもあり、通信チップの値段が200円とだいぶ安くなっています。

家電がBLE搭載となると、操作はスマホを通じて行えるので、操作ボタンを一気に削減できると共に、高コストの元であるリモコンを付属する必要がなくなります。利用者にとっても、忌まわしいリモコンをいよいよ身の回りからなくすことができます。操作はスマホ上のアプリによって実現することになりますが、どれだけ複雑なアプリをつくろうと、部品コストは0円なので、リモコンはコストから付加価値創造の要へと一気に利用者重視へとシフトします。また、操作ボタンを徹底的に排除できるため、家電本体のデザインも洗練されていきます。

こちら先日のFukui Tech Cafeで展示した、BLEの開発ボード、ユカイ工学のkonashiを使ったiPhoneで車(Lego Technic 4x4 Crawler 9398)を動かすデモです。iPhoneからBLE経由で、konashiにつながり、konashiからLPC1114マイコンに有線接続、LPC1114に接続した赤外線EDでレゴ用の赤外線コードを発信し、レゴを動かします。

家電がスマホにつながるということは、ネットにつながるということ。インターネットが一歩、我々の近づきます。今年開催されるレゴのコンテストEV3 Smart Design Contestの作品テーマも「Connect、コネクト、つなぐ」。新しいつながりを想像して、創造していきましょう!

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