海外からの観光客が増え続け、2020年のオリンピックも控える今、変革のチャンス!
W3C TPAC2015、3日目の水曜日は全体会議に続き、各部屋に分かれて自由なテーマで開催するアンカンファレンス、Breakouts。 日本のローカルコミュニティによるオープンデータ活用状況と課題の共有と、各国での経験を踏まえたディスカッションを目的に「Open Data with Local Community」を開催。
3つの課題、VLED技術委員会主査/東大の越塚さんより
1. スポーツ
広い関心が得られるデータ、ロンドンオリンピックでの経験を活かしたいところ。
2012年のロンドンオリンピックでの語彙「BBC - Ontologies - Sport Ontology」は活用できそうです。
この語彙に対応したデータではありませんが、競技結果データはありました「London 2012: download every athlete's results as open data | Sport | theguardian.com」
特定競技の世界大会、国体を狙うのももちろん、地域の運動会などでも使ってアプリを公開し、地域の枠を超えたローカルコミュニティ同士での共同作業にぴったり!
2016年のブラジルオリンピックでの状況、Data on the Web Best Practice WGでも聞いてみます(今回このWGがなくて残念!)
2. 国際化
5つ星オープンデータでつながる世界中のデータ。言語の壁を少しずつ崩していくことが、つながりやすさの要。語彙に関してやったほうがいい3点を挙げました。
- よく使われている語彙を使う(例えば、緯度経度の語彙geoは、49データセットで使われている)
- 国産語彙を英語化し、語彙ポータル「LOV - Linked Open Vocabularies」へ語彙を登録する(共通語彙基盤も未登録)
- 語彙に日本語対応を追記する(語彙の語彙Vocabulary of a Friendの日本語化おもしろそう)
3. 交通
縦横無尽に張り巡らされた世界一複雑な東京の交通網。多数の民間会社が参画する電車・バスの交通網の利便性向上はもはやオープンデータなしには実現不能とのこと。
オープンデータで成果を上げる地下鉄での要、東京メトロで数多くのアプリが生まれた成功パターン。
これを他路線、バス、タクシーへと広げるには、ひとりひとりがオープンデータへの要望の声をあげることが力になります!
それぞれ地域に閉じた交通アプリも、語彙探し、語彙づくりから一歩一歩つなげていきたいところです。
ちょうど札幌で始まった官民合わせて取り組む「札幌オープンデータ」の紹介!
テーマ「オープンデータによる都市全体の外国人観光客の受入環境整備」は、VLED&福井県システム工業会で進める「オープンアプリによる地方創生エコシステム構築事業」とも合致します。
札幌では先日「北海道オープンデータハッカソン」があったばかり!誕生したアプリや、加工されたデータ、新しくでるデータを使ってどんどん創り重ねていきましょう!
面となってきた今、より深めた事例と世界とのリンクづくり(LOV)が熱い!
50ものセッションが開催された、Breakouts(TPAC/2015 - W3C Wiki)
普段話しているWG以外とのつながりから、新しい何かを誕生させるシカケです。