16進数で、#CD = サブルーチンのCALL、#C9 は、RET(サブルーチンから戻る)、#00 はNOP(何もせずスキップ)くらいは、ずっと覚えているまま。
国産ルネサスの8bit/16bit CPU、RL78用IchigoJamの移植も進む中、Z80 to RL78 converterを考えてみる。
「RL78 ファミリ ユーザーズマニュアル ソフトウェア編」を見てみると、懐かしいレジスタ群!
A, B, C, D, E, H, Lという8bitレジスタ構成はZ80とほぼいっしょ。Xレジスタという、AXと合わせて16bitにできるレジスタや、1Mbyteまでのメモリ空間を扱うための、ES、CSレジスタを使うあたりに成長したZ80の姿を見た気がして感動できる。
RL78は16bit CPUと分類されているが、厳密にはRL78/G10のS1コアは8bit CPU、G13など一般ライン用S2コアは16bit、G14のS3コアは更に乗除算積和演算命令が加わっている。そんなこと言いながら本当は全部8bit CPUなんじゃないかと思ったが、レジスタを16bitとして使う命令に必要なクロックが、S1コアは2clock、S2/S3コアは1clockになっているので、確かにS2/S3は16bit CPUっぽい。 Z80の上位互換CPU、R800を積んだMSXturboRみたいなものだと思うと、一層愛着が湧いてくる。
命令表は下記のような感じでこれもまた馴染みやすい。
「命令マップ (1st MAP)」
RL78 ファミリ ユーザーズマニュアル ソフトウェア編に複数バイト命令用マーク追記
さすがにバイナリ互換ではないが、Z80のCALL:CD nn nn → FD nn nn、RET:CC → D7、NOP:00 → 00。など、ほぼ読み替えでいける。 Z80では、LDと表記するところ、MOV表記になっていたり、16bit操作命令が大幅増、レジスタに0や1をセットするCLRB/CLRW/ONEB/ONEWなど、進化しているなど、RL78はZ80愛好家が作ったに違いない親しみやすいマシン語となっている。
以前、逆アセンブルして解析したMSX用太字処理をするZ80のコードをRL78でかいてみると、こんな感じになる
MOVW BC,700H MOVW HL,100H @LOOP CALL 004AH MOV E,A SHL A OR A,E CALL 004DH INCW HL DECW BC MOV A,B OR A,C BNZ @LOOP RET
LD → MOV/MOVW、SRL → SHL、JR NZ → BNZ、ORはオペランドを取るのでOR A,Eなどと変わるところ、DECWでBCを1減らしてもゼロフラグが変わらないので、Aレジスタを使ってなんとかするスタイルも一緒。
*すみません、記述当初は16bitレジスタで普通にゼロフラグが使えると思っていましたが、間違ってました。Z80感覚で正しいようです。
かつてのソニーのパソコン、SMC-70の後継機、SMC-777Cの紹介記事「御三家に食い込むことはできなかった技術の結晶「ソニー SMC-777C」 - AKIBA PC Hotline!」から気になったANN表記は、asm15と同じような思想で作られていた。
これがSMC-70用にソニー(SONY)が作ったANN表記のZ80アセンブラプログラムらしい。 pic.twitter.com/sKStPjTY5S
— ゆきぞー (@yukizokin) August 10, 2014
BASICのようにイコールでレジスタ間転送がかけてシンプル。ローテートやジャンプ命令も短い記号を使ったところがちょっとややこしく感じちゃう点と、小文字を使って敷居が高く見えちゃう点が残念だったのかも。
コンピューターの進化に関わるエンジニアの想いが直接感じられるのが、マシン語のおもしろいところ。
RL78搭載IchigoJamが登場すれば、マシン語で伝説の16進数を直接手打ちするプログラミングするスーパーテクニックを子供に見せるチャンスかも!?