2018-11-03
東大で未来の教育を考えるシンポジウム、micro:bit x IchigoJam!
第二回東京大学情報学環プログラミング教育シンポジウムThe 2nd III The University of Tokyo Programming Education Symposium – 越塚研究室 / Koshizuka-Laboratory

東大 越塚さん、micro:bit ガレスさん、日本データサイエンス研究所 加藤さんと。
4G用アンテナ2本付きIoTイチゴ帽子 featuring IchigoSoda
IchigoJamでプログラミングする子供も登場するミュージカル「ひなた号の冒険」の海賊っぽい?


会場は、オープンデータでもおなじみ、東京大学大学院情報学環ダイワユビキタス学術研究館
IoT化された建物内、APIでアチコチハックできますよ!(もちろん、要権限)
めがね会館の巨大メガネをIchigoSodaで制御した「めがね会館ビルチカ」楽しかった


東大 越塚さんより、データ駆動型社会に向けた未来の教育について


都市をプログラムする
そうオープンデータがあれば解析は子供でも自由自在!アプリを近所にデプロイしてまちを変えることだってできる。


学校に対する期待、既存の学校がやっていること、プログラミング教育の実体、それぞれにあるズレ。


日本人にとって英語が基本のプログラミングは難しい?
幼稚園からアルファベットと親しみ、英語がさりげなく登場するゲーム好きな現代っ子、加えて、小学校で導入された英語教育と合わせれば、英語でOK! 問題は、英語が苦手すぎる大人(先生含む)が多すぎること。


最初に学ぶプログラミング言語は何か?
BASICという子供でもわかりやすいプログラミング言語が、大学の教育現場でスポイルされたのは痛かった。


ブロック型言語の課題。
とりあえず動くのはいいことだと思う。ただ、世の中には、いろんな言語があることを伝えたい。


micro:bit教育財団CEO ガレスさん、初来日!


BBC micro:bitは50カ国以上に! NHKも負けちゃいられない。


驚きのデータ、イギリスの大人の10%はプログラミングがわかる!(onlyとしているが)


micro:bit、子供の反応。


Inspiring every child to create their best digital future
デジタルの未来を創造するよう子どもたちを刺激する - micro:bit ミッション


加藤エルテス聡志さん「教えずに励ますだけの先生と、webを使った学習環境が最高だった」


いろんな動物に対して、木登りで点数をつけ、できることを強要するのが現代教育。木登りの価値と楽しさを伝えるまでは問題ない。


「15秒で楽しさ伝える こどもパソコンIchigoJam」(photo by 浅井さん
ほとんどの子供がノートパソコンを持っているイギリスと違って、パソコン自体を持っていない日本の子供たちへ届けたくてつくったのが、IchigoJam。(イチゴー1500円ぐらいで買えるお手軽さ)


目指すは、こどもの100%楽しい。おちこぼれ0。つまらなかった0。(photo by 浅井さん
恒例の質問、100円のコンピューターのスピードについて質問、会場の80%の人は大いに過小評価していました。
いろいろ課題はあるけど、すばらしい社会にいるんだよ、そして、それがみんなの手の届くところにあるんだよと、伝えてます。


続いて、越塚さんモデレートでパネルディスカッション。(photo by 浅井さん
最後に語った、教育観の補足。

コンピュテーショナルシンキングは、子供のパッション(=やりたい)を叶えてくれる道具。
「やりたい」の方向性がたまたま社会の都合に合って、誰もやっていないものが独創性、クリエイティビティ。

とはいえ、子供に、社会の課題や現状をまず全部覚えてもらうようなことは現代は必要ないし、実際つまらない。
これが現代までの教育スタイル。

そこで提案、パッション・ドリブン・エデュケーション。
子供に合わせた場を提供し、その子供それぞれの「やりたい」を後押しする。
車輪の再発明だろうと、大いに褒める。ちょっと違えばイノベーションの種になったりするので侮れない。

例えば「宇宙船を作りたい」なら、ペットボトルロケット飛ばしてみようとか、プログラミングでシミュレーションしようとか、まずは車でデザインしようとか、実現への手順に活きる様々な知恵の蓄積。 同じ目的を持った仲間、宇宙船を作って飛ばすために必要なエネルギー、建造にかかる費用、その集め方、社会を見渡せば必要なデータにアクセスできるweb社会。

そもそも「教育(=教え育てる)」という言葉に対する引っかかる。世界中に課題をまきちらし続け、解決できないでいる現代の大人達。少数の先生から学べることなど限定的。 理科が嫌い、算数が嫌い、その原因はその時の先生だったりしませんか?

必要なのは、子供のステージに合わせた場の提供、ゲームでいうレベルデザイン。コンピューターや、それを操るプログラミングは重要な道具。 最大のクリエイティビティを持って生まれたくる人間を、制約によって大人しくした結果、失敗だと嘆く様子は子供に失礼。

ラテン語の大きくする、引き出すが語源の「エデュケーション」、場作りとイメージが合うので使っていきたい。


香港在住、micro:bitアジア統括のワリスさんとも再開!
未来、創ろう!

こちらIoTイチゴ帽子のプログラム。

10 POKE#700,240,181,68,24,90,32,12,73,114,182,128,37,35,120,1,52,255,34,74,96,3,39,10,38,43,66,1,208,10,39,3,38,1,63,253,209,0,34,74,96,1,62,253,209,109,8,239,209,1,56,234,209,98,182,240,189,0,0,1,80 11 CLV:L=30:O=0:Y=5:H=180:S=100:W=0:A=10:T=80:POKE#704,L*3 18 FOR I=1 TO L 19 IF BTN() ?T:WAIT20:T=T+20:IFT>80T=20 20 W=W+Y:IFW%100=0Y=-Y 21 V=W*T/100 25 X=IOT.IN():IF X H=X*60 30 GSB@HSV2RGB 50 Z=#840+O*3:POKEZ,G,R,B:COPYZ+L*3-1,Z+L*3-4,-L*3+3 60 U=USR(#700,Z-O*3):WAIT 5:NEXT 85 H=(H+A)%360:GOTO18 100 @HSV2RGB:R=V:G=V:B=V:IF S=0 RTN 110 D=H/60%6:C=V-(59-H%60)*V/60*S/100:E=V-H%60*V/60*S/100:F=V*(100-S)/100 120 IF!DG=C:B=F 130 IFD=1R=E:B=F 140 IFD=2R=F:B=C 150 IFD=3R=F:G=E 160 IFD=4R=C:G=F 170 IFD=5G=F:B=E 180 RTN

WS2812BのDINをOUT1に接続、IchigoSodaとIoT対応ファームウェアを使用
T:明るさの最大を設定、A:色相が変わる速さ、Y:明度が変わる速さ

パネルディスカッション中に帽子の光を変えられるAPI、自己紹介時に公開すると楽しそうっ


シール交換とランチ!


micro:bit 教育財団 CEO ガレスさん と PCN共同創設でIchigoJam開発者、福野!
micro:bitも協賛、小中学生向け「PCNこどもプロコン
応募締切は2018/12/31、ぜひ周りの子供たちへお伝えください。

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