ルパンや007の世界と違って、話している相手が実は偽物だったということはリアル社会ではほぼ起きませんが、サイバー空間ではフィッシングなどの偽メール、アカウント乗っ取りは日常茶飯事、いつ被害者になってもおかしくありません。 ここで頼りになるのは最先端数学による公開鍵暗号。すでに現代の安全な電子取引を支えとして欠かせない技術ですが、まだまだその利用は限定的です。
サイバーネビゲーター、帝都久利寿と一緒に電子帳簿のあるべき姿をJavaScript/Denoで実装、Rensa(レンサ)と名付けました。
「RensaData」
見積書などからスタートする取引から領収書発行、その受取確認まで、一連の流れを1つの .rensa ファイルとしてタイムスタンプと電子署名付きで記録します。(上記は2件の取引を電子署名し、検証、test.rensa ファイルとして保存、テキスト表示している様子)
取引する人(自然人も法人も)が公開鍵を持ち、取引(トランザクション)毎に電子署名します(サイバーハンコを押すこと)。
例えば、見積書を受けとった人は電子署名から発行者の本人確認を自分で行うことができ、必要であれば発注を示すデータを加えて、見積書までのデータを加えて電子署名することで、その見積もりに対して合意をした上で発注したことを電子的に示すことができます(公開鍵暗号のため他人による改竄はできません)。
こうした一連の取引が順に連なっていく、チェーン状のファイルなので Rensa(レンサ、連鎖より)と名前を付けました。
これを機にお店でもらうレシートにQRコードとして発行したり、通販で購入したメールなどに添付ファイルとしてついてきて、各自管理ツールに簡単に取り込む、iCalendarのような使い勝手を目指しています。
次のステップは、Rensaを使った具体的なアプリケーションの実装です!
Rensa-esは、オープンソースなライブラリ、バイナリ格納できるJSONの上位互換 CBOR(シーボル)、安全なハッシュ関数 blake2、安全な公開鍵暗号 Ed25519、後戻りしない時刻表現 TAI64N、バイナリのHEX表現 hex を使用した、オープンソースです。
京都大学大学院の出口康夫教授らと「サイバー・デモクラシー・シティ福井県実装実験構想」について意見交換しました。
— 杉本たつじ(福井県知事) (@TatsujiS) November 30, 2021
人のリアルの生活をより良くするためには、サイバー上での権利保護のルール、セキュリティ、合意形成、住民参加手法などの課題解決が必要です。
サイバーバレー構想も刺激的でした。 pic.twitter.com/k4jvS27WhK
進めよう、サイバー・デモクラシー・シティ福井県実装実験構想 from サイバーバレー!