2022-10-04
オフライン開催された、総務省の地域情報化アドバイザー全体会議。やはり、オンラインでは拾えきれないコミュニケーションができて良かったです。データの質、高めましょう、広めましょう!
12名参加45分のディスカッション、第2分科会「データの有効活用とDFFT」


ファシリテーター務めました。十分に掘り下げできなかった分は、ぜひオンラインで続けましょう!


「日本の市町村オープンデータ取組率ダッシュボード (カラム地図7x7 x 政府CIOポータルオープンデータ)」

デジタル庁のオープンデータを使ってオープンデータ状況を伝えるダッシュボード。新型コロナウイルス対策ダッシュボードの発表前から、長く活躍してきました。


市区町村で70%、人口カバー率で91%にまでなったオープンデータ都市。量から質へ。いかに活用するかが焦点となっています。


ところで、インターネット信頼できますか?
全体会議会場の発表時に聞いたところ、手を挙げた人は0名。なんと、誰もインターネットを信頼していない??


政府が2019年から提唱している「DFFT / Data Free Flow with Trust」に関する、さまざまな議論が進んでいます。


FAXを廃止できない理由も「信頼」が問題になっています。
医療・警察関係でFAXがなくならないのには理由がある FAX全廃がもたらすセキュリティ欠陥(山田敏弘) - 個人 - Yahoo!ニュース
データを除くFFT(Free Flow with Trust)が実現できているFAXと、データには強いインターネット。FAXを進化させた方が早いかも?なんてことが冗談でもないかもしれないのが現状です。


ネットワークにおける「信頼」の実現方法はすでに発明済みです。それは「公開鍵暗号」。デジタル庁、総務省及び経済産業省は、CRYPTRECの活動を通して電子政府で利用される暗号技術の評価していて、マイナンバーカードや、接種証明書ですでに政府も採用済み。ブラウザの鍵マークでおなじみSSL(TLS)も公開鍵暗号が使われています。


それでも信頼できないのは運用に問題があります。まずマイナンバーカードには公開鍵暗号の鍵、公開鍵と秘密鍵が格納されています。公開鍵暗号方式における秘密鍵はとっても重要です。

普通の暗号と違って、公開鍵暗号方式は公開鍵と秘密鍵の2つの鍵を使って、秘密鍵の方は自分以外、一切送ることなく暗号化できる点がスゴイところです。

ただ、マイナンバーカードにおいては、自分以外は一切見る必要がないはずの秘密鍵を自分だけのものとできない点に問題があります。自分で公開鍵、秘密鍵を作成し、公開鍵を本人確認と共に電子証明書をもらうという形にしてほしいところです。


デジタル庁の接種証明書アプリに関しても惜しい点が2つ。先日「公開鍵の公開を!新型コロナワクチン接種証明書アプリのQRコードのデコード&検証と要望」で、触れたように公開鍵暗号の電子署名機能を使った、偽装不可能なQRコードを生成する、オープンな仕様「SMART Health Card」を使っているのがステキです。

ただ、この安心できる仕組みの説明や、デジタル庁の公開鍵が明示されていない点と、発行者と電子署名している人が違う点を改善したいところです。


「高速ワクチン接種証明書チェッカー - vcchecker」

OBSなどのvirtualカメラを選ばない機能、不正なQRコードを赤く表示する機能を「ワクチン接種証明書チェッカー(オープンソースです)」に加えました。


デジタルの世界で「信頼」を実現する「公開鍵暗号」を、インターネットプロトコルに適応した「Internet3」が福井を中心に熱いです!インターネットにおける住所、IPアドレスが電話番号以上に信頼できるものにアップグレードできる、新しいインターネットです。


今年4月、アメリカから提案された「Declaration for the Future of the Internet - United States Department of State(日本版 未来のインターネットに関する宣言 - 総務省)」には、既存のインターネットに関する問題と、理想とするインターネットに関するコミットメントが5点(自由、グローバル、安価、信頼、稼働させ続ける)が挙げられ、この実現に向けての協力を呼びかけられ、現在日本を含む61の国や団体が署名しています。


デジタル田園都市国家実現に向けても必要な、信頼できるインターネット。ぜひ推進、活用していきましょう!


第2分科会チームで記念撮影!


こちらオフライン組、下山さん、石塚さん、川島さん、福野


活動報告、北海道北見市役所の職員、兼、地域情報化アドバイザーの及川さん「窓口だって進化したい」
地方公共団体は、全国に同業の人がたくさん!身の回りのいい事例、作ってどんどん共有するといいですね!Code for Local Government!


毛利さんによる「デジタル人材の育て方」の発表。そもそもデジタル人材の定義がバラバラ。高度デジタル人材、デジタル推進人材、DX推進人材など、1つの文書にもいろんな単語が登場し、しっかりした定義がないものばかり・・・。まずはゴールをしっかり定義するのが、デジタル人材、はじめのいっぽ!


星野さんによる「ポストコロナを踏まえた働き方、暮らし方、暮らせる場所について」の発表に、神山まるごと高専の話が登場!どこでも働けるからこそ、その地域の特色を活かした、ここでしかできない尖ったものが地域には重要です。


全体マネージャーの川島さんからのまとめ、今あるものを使って行動し結果を出しながら前進しましょう!


会場は10/1にオープンしたばかりの九段会館テラス


歴史あるステキな階段。せっかくなので降りながらiPhoneで雑に3Dスキャン。 このUSDZファイル「kudankaikan-stairs.usdz」をiPhone/iPadで開くと、その場にこの階段を召喚できます。


軽く打ち上げ!北海道とオープンデータ伝道師成分が高めでした。


奈良先端大の新井さん、東京駅にて!NAIST、行きたい!

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