PSoC(ピーソック)というチップ、なんと専用ソフトでこのように回路図を描くだけで、チップの中身を書き換えてくれます。上の例はデジタル回路で、LEDを一定周期毎にチカチカ点滅させるだけのものですが、アナログ回路のアンプや、比較器、デジタルとの相互変換もいろいろと部品として多数登録されています。ただ、抵抗やコンデンサとかを完全に自由に配線できるわけではなく、PSoC内に事前に入っているハードウェアの結線を自動的につなぎあわせて使ってくれるというシカケになっています。
イヤホンを切ってつくった小型スピーカーを抵抗を介してつなげて、アナログな楽器を作ろうと実験中。ネックは、開発環境がWindowsしか対応していないことと、回路図を変更して実行させるまでに若干時間がかかること(簡単なもので20秒)、作例などの情報があまりネットにないこと。楽しく簡単な実験例がいろいろとでてくると回路の実験や、Arduinoのようにいろんな作品に使われ、アナログ回路が自由ならではのおもしろい作品にもつながりそうです。
きっかけは、この本「基板付き体験編 Arm PSoCで作るMyスペシャル・マイコン」でした。この著者の圓山宗智さん、私のLPC1114との出会い「2枚入り!組み合わせ自在!超小型ARMマイコン基板」の著者さんでもあります。サイプレス社のPSoCは、FPGA(回路を自由に合成できるチップ)とマイコンの特徴を併せ持ち、アナログ回路まで取り込んだ変化球的かつ実用重視なアプローチが個性的でおもしろいです。
DIPサイズで200円とか安価に売っている今回使ったPSoC5LPなどにはないのが残念なところですが、ひとまずアナログ回路部分用と割りきって、konashi、PCとつなげてプロトタイピングに使おうかと思います。
- 「基板付き体験編 Arm PSoCで作るMyスペシャル・マイコン」 - PSoC5LP、Cortex-M3+大容量メモリと強力!
- 「アナログ・マイコン!? PSoCに目覚める本(28ピンDIP型PSoC&書き込み器&CD-ROM付き)」 - PSoC1用、こちらはDIPが手に入る