「脳の「回路」は男女でここまで違った…米大学が可視化に成功 - Technity」
(脳の神経線維ネットワークを見える化したもの、上が男性平均、下が女性平均)
女性脳は右脳と左脳の横つながりが多く、男性脳は縦のつながりが多いという形で、特徴がはっきりでています。自分自身の右脳左脳のつながりが弱いことは、体験的に分かっていますが、縦のつながりが強いという、ちゃんと強みとなる可能性があるのはうれしいところです。
この脳の構造の違いをコンピューターに置き換えて見ると、外からの入力、通常の計算、並列計算、一時記憶などの機能ブロックがあって、何を重視してどうつなぐかというバスの設計レベルで異なるということになります。右脳と左脳の特徴を適当な解釈で例えると、男性脳設計は、外からの入力を左脳的な論理や計算処理ばかり、もしくは、右脳的な直感に基づく並列計算ばかりのどちらかという、単純なので目的特化型に使いやすい、理解しやすい構造です。対する女性脳設計は、右脳も左脳も相互につないで協調動作させている風なので、どう動くのか想像しづらく、あまり現代のコンピューターの設計では見られない異質なものに見えて興味深いものです。回路が自由に設計可能なFPGAなどでシミュレートしてみるのはおもしろいかも。
おもしろいことに13歳以下の子供にはこのような差が見られず、15歳超えると特徴が表れてくるとのこと。遺伝子的に決まってしまうものなのか、後天的な環境によって変わる可能性があるものなのかが気になるところです。これは定期的に検査することで明らかになるでしょう。脳の構造によって、得意不得意をある程度決めることは間違いなさそうなので、自分の構造を客観的に見ることで、それを補完する人も見えてきそうです。異質な存在とのコラボレーションをより高い精度で実現できれば、社会への影響も大きそう。
(iPhone/iPadアプリ、Touch Touch Shapes by monobyte)
こちら文字で表示される指示に従い、図形を選ぶ右脳左脳の連携速度を測るゲーム「Touch Touch Shapes」(鯖江のゲーム会社 monobyte 開発)。うまさが人によって異なるのがおもしろいので、いろいろ人に試してもらっていますが、今回発表のような内部からの検査による構造差と、うまく相関するような外部からの検査を作ることができれば、手軽な方法で自分自身の見える化もできそうです。
オープンデータが、バスの現在位置、環境センサーの値などのリアルタイムデータへとも広がりっていく中、自分自身をデータ化してつなぐことで、自分にあった切り口での見える化が可能になります。コンピューターやセンサーの省電力、小型化によってウェアラブルによる自分自身のリアルタイムデータ計測も実用段階に入ってきており、すべてWebにつながる未来はすぐそこです。