人類史上最高の発明であるコンピューター(と、ネット=Web)は、着々と進化し、ついに処理能力を自在にコントロールできる「クラウドコンピューター」が登場しています。古典的なコンピューター、例えば75円で秒間3,000万回計算するコンピューターLPC810(中1への講義)や、MacBookAirのようないわゆるパソコンは、処理速度や処理可能容量に限界があります。クラウドコンピューターとは、何百何万ともなるコンピューター群をコンピューター管理し、自由に速度や容量を変えることができます。
使わない時は一切お金がかからず、必要とあれば一瞬にして通常のコンピューターの何万倍何億倍もの力を使うことが可能です(しかも、必要な料金は技術革新と共に下がり続ける!)。水の蛇口をひねったようにコンピューターリソースが使えると例えられますが、適切ではありません。蛇口でできることは、ちょろちょろと使うことから通常の洗車程度と、これは従来型のコンピューターのイメージです。クラウドコンピューターは、蛇口で使える程度の量から、ナイアガラの滝レベルの量まで、必要に応じて自由にコントロールできるというイメージです。
かつてスーパーコンピューターというものは一部の学者さんか大企業が使うものでした。クラウドコンピューターはスーパーコンピューターと呼ばれたものをはるかに凌駕する性能をだれでも簡単に、月に数千円レベルから使いはじめることが可能です(さくらクラウド1,900円〜)。小学生が夏休みの自由研究で地球シミュレートだってできちゃいます。
(左:基調講演を行うワークデイ株式会社代表、徳末哲一さん、右:インタビューする本荘修二さん)
クラウドによる大変革がシリコンバレーを発信源に世界を揺るがしているとのこと。たった8年で時価総額1.7兆円になった人事管理システムを提供する会社、workday。グローバル企業において、国ごとに調達していたばらばらだった人事システムを、クラウドを使ってよりシンプルに実現。Googleや、Facebookなど活躍する企業に次々と採用されたというシンプルなストーリー。クラウドの登場によってゲームのルールが完全に変わってます。
(本荘さん、公共イノベーションの川島さん、NTTデータの吉田さんと私の4人でパネル中 by Glass)
オープンデータはローカルで小さく始まりますが、社会はミクロの集合、小さなまちの問題の大多数は、世界中どこでも同じ問題を抱えています。ある場所の課題をオープンデータで解決するアプリがあれば、それはクラウドで即座に世界中に広げられます。オープンデータによるオープンイノベーションはまだ始まったばかり。まずはオープンマインドで、つながるきっかけづくりから。世界で突出した日本のオープンデータムーブメントは、チャンスです。
週末はお近くのオープンデータデイへ、どうぞ!
「International Open Data Day 2014 | 参加都市募集中!」
関連リンク
- 「徳末Workday社長・Pivotal会長とのキーノートとオープンデータ・パネルに登壇しました:Dr.本荘の Thought & Share:ITmedia オルタナティブ・ブログ」
- 「オープンイノベーションを加速 NTTデータ」