オープンデータの課題はアプリ不足。オープンデータ都市は、国内37都市、データセット数でざっと500はあるはずだが、アプリの数は200程度。データシティ鯖江アプリとして公開している80のスマホやPCで動くアプリはすべてオープンソースにしているが、岐阜や会津若松など広がりは限定的。この課題に対するデータシティ鯖江で進める5つのアプローチを紹介。

1. めがね
世界の20%、国産シェアで96%というめがねの聖地、鯖江。最近電脳化の動きが激しくなってきた。かけないと分からないが、アニメ電脳コイルのような未来都市を感じてもらうにはぴったりなデバイス。電脳メガネで見たいものランキング1位、身の回りの情報。これを受け、2012年8月に開催した電脳メガネサミットにおいて、オープンデータ推進を加速する情報都市宣言が発表。メガネxエレクトロニクスxアプリによる人とデバイスをつなぐ難しいプロダクトだからこそ、109年のメガネというウェアラブルに対する熱意と技術が生きる。福井県の事業である、ウェアラブル特区申請やウェアラブル企業誘致、2018年福井国体も追い風。

2. JK
今年1月、おとな版鯖江市地域活性化プランコンテスト、若手鯖江市職員からのお題に対して、ニート株式会社会長であり、福井県出身の若新さんらチームから提案され、4月にスピードスタートし、賛否両論、大きな反響を巻き起こした鯖江市役所JK課。女子高生は、デジタルネイティブであり、行政サービスとの接点が多い社会的弱者でもある。そのJKにまっすぐに向き合いたいという鯖江市長の熱い思いで実行。女性が消える社会自治体消滅というその後の報道も追い風となり、市内外の多くの市民の応援が集まっている。彼女達の小さな困り事が、オープンデータというテクノロジーがスマートに解決するストーリーを生んでいく。(図書館空席センサー

3. 標準化
JK課と同時に発表したため埋もれた大ニュース、地方行政として世界初のW3Cメンバーとなった福井県鯖江市2013年度の総務省実証実験の成果である情報流通連携基盤、その商用サービス「オープンデータプラットフォーム」の利用を開始。情報流通連携基盤は、オープンデータの目指す形、5つ星のLinked-RDFとなるデータをSPARQL(スパークル)というW3C標準のインターフェイスを提供し、地域を問わないオープンデータアプリ開発を可能とする。HTML5同様、Web標準の広まりがオープンデータ開発者増大の要となる。オープンな戦いは世界との戦い。日本がやらなければ、世界のどこかがやってしまう。取り組むなら今!(SPARQLハンズオン入門

4. こども
オープンデータという今まで存在しなかったあたらしいおもちゃ。自由に使っていい=ゲームやジョークにも使い放題。昔と違い、パソコンとネットさえあれば、開発環境にお金は一切かからず。秀丸エディタ(学生は無料!開発は鯖江!)とブラウザで大抵のアプリはできてしまう。にも関わらず、こどもがプログラミングに触れる機会がむしろ減っており、創る子どもは圧倒的に少ない現状はもったいないを通り越して世界から取り残される危機を感じる。これを打破する、1500円で買える手作りこどもコンピューターIchigoJam福井県事業としてプログラミング教育が今年スタートし、こどもプログラミングにフォーカスした、民間コンソーシアムの立ち上げも7/15に予定。

5. 連携
W3CサイトマネージャーとLINE森川社長カヤック柳澤社長Amazon公共セクター石川本部長SAPジャパン安斎社長。多くの人が足を運んでくれた鯖江。渦が重なり徐々に大きくなって回り始め、周りをも巻き込み加速してきている。それぞれの業界だけで生き残ることは不可能な時代、ゆるい連携から生まれる小さなイノベーションが、一気にグローバルに弾けるおもしろさを内包する。スタートはオープンな気持ちでの対話と笑顔。

60億の頭脳が創る、答が1つじゃない社会が持つポテンシャル。未来は未知だからこそワクワクする。
オープンデータで加速するオープンイノベーションへの入り口は、常にオープンです。

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