2013年にオープンデータが謳われ閣議決定された世界最先端IT国家創造宣言が、1年を経て改定されました。これからの日本を創る指針となるこの宣言、全省庁の予算要求時の根拠にもなる重要なもの。小学生からのプログラミングについての記述が増えているのがうれしいポイント。(世界最先端IT国家創造宣言 2014年度版、改定前2013年度版)
出来上がったモデルをきっちり安く回せばよかった高度経済成長期とは違い、敵は、更に低コストで回す国と、ロボット。経団連は1996年の文章で、偏差値という単純すぎる指標で決まる教育環境の批判と、創造的人材の必要性が書いています(創造的な人材の育成に向けて ~求められる教育改革と企業の行動~)。創造宣言に新たに加わった、「創造的 IT 人材育成方針」を踏まえた速やかな実行という記述。言葉同様、あらゆる面を革新するITへの特化、賛成です。
高専、大学の先生からは、年々プログラミングスキルやパワーのある人間の率が下がっていると聞きます。
本当に、速やかな取り組みが必要です。
山本一太IT担当大臣からの昨年度の意見交換会を踏まえた検討状況報告会より
下記、世界最先端IT国家創造宣言より抜粋
Ⅳ. 利活用の裾野拡大を推進するための基盤の強化
1.人材育成・教育
世界最高水準の IT 利活用社会を通じて、「情報資源立国」となるためには、それをけん引する人材、それを支える人材、それを享受して豊かに生活する人材が必要であり、我が国の誇る高い倫理観と安全・安心な生活文化の維持・強化と両立し得る施策を検討・整備することが必要である。
国民全体の情報の利活用力向上を実現するには、発達段階に応じた情報教育、及び学習環境の充実(ソフト・ハードを含む)が必要となる。
その際、初等・中等教育段階におけるプログラミングに関する教育の充実に努め、ITに対する興味を育むとともに、IT を活用して多様化する課題に創造的に取り組む力を育成することが重要であり、このための取組を強化する。
また、グローバル化への対応としても、英語など外国語によるコミュニケーション能力とともに、IT を活用して課題解決を図る力などのこれからの時代に求められる能力の育成について、これまで以上のスピードで、産学官が連携した社会全体での取組が必要となる。
人材育成・教育における施策の推進状況や達成度については、OECD 調査など国際的な指標も参考に年代層別の情報の利活用力向上に応じた適切な指標(KPI)を設定・確認し、それを踏まえた取組を進めていくことが重要である。
これらを具体的に実行するために、次の2点を中心に、平成 25 年 12 月に策定した「創造的 IT 人材育成方針」を踏まえ、速やかに実行に移すこととする。