オープンデータの源流にはオープンソース文化、マイコン文化がある。オープンソースとは、ソフトウェアの設計図である、プログラムそのものを意味するソースコードを広く公開することである。自動車に例えると、外装の寸法から、使っている素材、仕組みまですべての設計図が無料で公開されていることを意味する。設計図=実際に動くものといえるコンピューターの世界では、こどもでも誰でもが最新型の車を自由に乗り回せるだけでなく、好きに改造して人に上げても構わないという自由すぎる環境に相当する。
1,500円で自分で組み立てられるコンピューター"IchigoJam"が、かつてのマイコン時代を彷彿させるらしく、入手してみた本「マイ・コンピュータ入門」。発刊は私が生まれる1年前、1977年。アマチュア無線や、アマチュア衛星を使って世界とつないでいることに驚き、エレクトーンを改造して自動演奏していることに親近感が湧いた。この時代が、今のコンピューターの何万分の1もの能力しかないコンピューターに、企業が何億単位で投資が始まり、同時にアマチュア文化として趣味で持つコンピューターが広まった。パソコンという言葉が無い中、私のコンピューター(マイコン)が世界中で流行し、そのコンピューターで動くソフトウェアがカセットテープの実費のみで配布され始めた、まさにオープンソース文化の始まりが書かれていた。
自分でつくったモノが、誰かの役に立つと、誰もがうれしい。そのシンプルな気持ちがベースとなるのがオープンデータである。今では一大イベントとしてすっかり定着したコミックマーケットこと、コミケも根っこは同じ。今まで著作権という自然に発生する権利が邪魔をしていた部分を、オープンデータにするという宣言が窓口を開く。自治体に限らず、持っているデータを公開し、つなぐ、オープンデータは未知の新しい何か生み出し、さまざまな新しい社会を創造する活動のきっかけになろうとしている。
Webという、人類、誰一人差別することなく使える技術は、今年で誕生25周年。オープンデータという新しい流れを伴い、いよいよその真価が明らかになる。
(Amazon.co.jp: マイ・コンピュータ入門―コンピュータはあなたにもつくれる: 安田 寿明: 本)
(自分でハンダ付けして組み立てる当時のコンピューター、NEC TK-80)
(昭和52年5月の各種キットの性能と価格、IchigoJamと比べ、メモリは同等、値段は50分の1、速度は50倍)
リンク
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- CODE for JAPAN blog — Code for Japanは、技術者を派遣する「フェローシッププログラム」をスタート:第一弾として福島県浪江町への派遣プログラムを開始いたします
- 「びわ湖大花火大会」に関するオープンデータについて
- 自分でハンダ付けして組み立てる1,500円パソコン IchigoJam