鯖江市は、データシティ鯖江を掲げ、積極的に持っているデータを二次利用可能なライセンス、CC BYで公開するオープンデータ(オープンガバメント)を開始し、早1年が経ちました。前例が無い中でここまでスムーズに進んだ背景には、産官学民の四味が密につながっていることが大きいです。
鯖江市は何と言っても市民力が強い!
個性豊かで、はっきりと主張し、行動する市民がたくさんいるのが楽しいところ。過去に二回の世界体操イベントを人口7万人足らずの市で開催した背景には、数多くの市民ボランティアの力があったそうです。それが脈々と受け継がれ、新しいイベントの企画が多方面から立ち上がり、ついには、鯖江市に市民主役条例の提案と施行までもっていき、どんどんと市政を市民のものへと改革しています。
この取材があった鯖江商店街にある"学生連携拠点らてんぽ"という場所も、鯖江市役所から商店街の空き店舗対策を相談された際、福井県内にある個々の学校内のおもしろく元気な活動に、福井高専のITを加えて混ぜたほうがおもしろくなると思って、学生同士が気軽に集え、いろいろ実験する場所にしてほしいということがなんと実現した場所だったりします。
現在は、福井県内の学生によって構成される学生団体withとして、週に一回ペースでこのらてんぽでいろいろな企画に向けてミーティングをしています。中でも最大のイベントは、今年で6回目となる、鯖江市地域活性化プランコンテスト。全国の学生から選考で選ばれた精鋭が集まり、2泊3日で鯖江市長になったつもりで地域活性化プランを発表します。その提案は鯖江市長も見るのはもちろん、即翌年度事業案としてすべてが真剣に検討され、その採択結果もオープンになります。すでにいくつもの事業が実現していることが、学生や参加OBに対する大きなやりがいとなっています。
データシティ鯖江の立役者、鯖江市、情報統計課の牧田さん!
W3C一色先生と一緒に鯖江市牧野市長へ提案に行ったその場でデータシティ鯖江への取り組みが決まり、担当にと指名されたのが当時秘書広報課長の牧田さんでした。翌年度、情報統計課が新設され、同年度にトイレデータがXMLで公開されたのでした。XMLの形式の相談などは、Facebookのグループや、メッセージで行える、スピード感が鯖江市です。
鯖江市のランドマークタワー、めがね会館の7F/8Fにあるjig.jp社のオフィス風景も取材されました。オフィス拡充を検討していた際、めがね会館について見当違いながら鯖江市役所に問い合わせたところ、快く紹介してくれたことを思い出しました。ちょうど空いたばかりのスペースを借りることができ、昨年めがね会館自体が美しくリニューアルし、誰が来ても自慢できるステキな会館になりました。本物のメガネを作る機材でつくるメガネストラップ作りはオススメです!
初の車内インタビューを受けつつ、母校福井高専に移動し、学生への指導風景の取材となりました。テーマは「つなぐ」。世界をつないだWebが、オープンデータとフィジカルコンピューティングによって、更に一歩生活に近くなるおもしろさです。講義と、新しいアイデアを出すワークショップ、MacからBluetoothを使ってロボットを制御する技術のレクチャーを行いました。後輩学生が鯖江を舞台に大暴れしてもらえればと期待しています。
地域活性化を支えるのは価値を生む人と人とのつながりです。そのつながりを円滑化するソフトウェアでjig.jpは貢献していきたいと思います。
NHK Eテレ「ニッポンのジレンマ」テーマ:地域活性化
放送予定日:2013/3/29 24:00〜 (2013/3/30 0:00〜)
とのこと!