2021-10-01
ひさびさの出張、徳島!徳島県自治研修センターと徳島県共催の自治体DX推進講座で、オープンデータとDX、楽しいコンピューターの世界への誘い。徳島県内のオフライン参加と、関西広域連合団体からのオンライン参加のハイブリッドセミナー。 コロナで随分デジタルに強くなりました、人類。

まずは講義スタイルからのスタート。たっぷり1時間20分、鯖江の事例を交えたDX入門。
データ=数+意味、数が得意のコンピューター、現代コンピューターはヤバイ
→ データ活用しなきゃ損!


オフラインではDXアイデアをディスカッション


並行して、オンライン参加者との質疑応答タイム。オン・オフどちらへの配慮がステキです。


参加者から付箋で集まった気づきと質問。なんと、オンライン参加者からのデジタル質問も付箋化!


密にならない円形スタイルでのオフライン質疑応答セッションの時間(写真提供、徳島県自治研修センター)。 オフラインでの直接やり取りとオンラインとの差、まだありますね。 時間内で答えきれなかった分も含めて、こちらで24質問を一挙回答!

1. 子供が取り組みやすいプログラミング言語は?
IchigoJam 小学4年生から、ネットが不要で、アルファベット大文字だけでシンプルにコンピューターとプログラミングの基本が学べる。
IchigoJamなどで基本を学んだ次のステップにオススメは、下記、2つ。
JavaScript IchigoJamなどで基本を次のステップにおすすめ。HTMLと組み合わせてwebアプリとしてゲームやアプリづくりから、機械学習まで幅広く使えて、ブラウザのみあれば始められる。
Unity(C#) 本格的な2D/3D/VRゲームが無料で始められ、子供向けのやさしい書籍も多い。
2. 一日一創のアイデアはどこから?
時事ネタ、新技術、作った作品の反応のいずれかまたはその組み合わせです。
気になるニュースに関連するオープンデータを探したり、まだ使ったこと無いライブラリを使ってみたり、組み合わせたり、過去作った作品を改善したりと、新しいものは増え続けるので1日1つでは全く消化しきれません。
3. 各自治体で公表されるデータの様式が統一されていないのですが、何か集計していく方法はありませんか?
まさに新型コロナウイルス対策ダッシュボードで苦労したポイントです。それぞれの形式で決まっているのであれば、変換プログラムを書くといいです。
統一したフォーマットを発表し、仲間を集め、そのフォーマットが使いたくなるように活動するのもありですね。
4. DX(できる化)で現在求められている事はなんでしょうか?
デジタル技術の習得と活用です!
5. オープンデータにするにはどうしたらいい?
このデータはオープンデータです!と宣言するだけでOKです
6. CSVにするだけ?
CSVにしなくてもオープンデータにはできますが、CSVにするとより使いやすいのでうれしいです。
7. オープンデータは修正が効く?
ウェブサイトと同様で、修正できます。紙と違って、元データを修正すると活用しているすべてのサイトへ自動的に伝わるので便利です。(公開している元データを参照している場合)
8. EBPM、どういったところから進めていけばよいか?
事業の進捗を表すデータを1つ決めて(KPI)、毎日計測してExcelでグラフ化してみるとかどうでしょう?
9. デジタル化についていけない高齢者をどうやって利用につなげていくか
紙より便利、紙よりスゴイ!っていう体験をしてもらいましょう!iPadのペンや、音声入力、VRなどもオススメです。
10. オープンデータが足りないとあったが、単純に多ければ多いほど良いのか?
基本的には多ければ多いほど良いです。ただ、活用を期待するのであれば、PDFよりExcel、ExcelよりCSVと、使いやすさへの投資も大事です。
11. 美波町全体をデータ化して仮想世界を作りたいです。何から始めればいいでしょうか?
デジタルツインですね!VRふくいのようにドローンを使って360度写真オープンデータを公開しましょう。交通期間、観光名所、飲食店、講演などの公共施設の全件オープンデータを加えていくたびにおもしろくなります。
リアルにこだわらず、マイクラ風やドラクエ風などデフォルメして町全域をオープンデータ化するのも便利です。
12. IchigoJamを活用した事例があれば教えてください
イノシシの罠、人流計、バスロケシステム 飲食店での非接触呼び鈴、IoT火災報知器、田んぼの水や焼却炉の制御などあります。
13. アプリ等を作成するのに、携帯だけでどこまで可能なのか?
Bluetoothでキーボードを接続して、ディスプレイをつなぎ、仮想環境に接続すればパソコンですね!IchigoJamのプログラムもIchigoJam webでできるので、一度お試しください。
14. スマブラなどもベースは今日やったようなことなんですか?
そうです!キャラターを増えして、ジャンプができて、ボタンによって攻撃があって、エフェクトをつけたり、音を付けたり、必要なものをどんどん足していくだけです。
15. 民間(特に地元企業)に使ってもらいやすいオープンデータの公開方法や仕掛けはありますか?
民間企業にどんなオープンデータがあるとうれしいかヒアリングするのが近道です。
16. オープンデータの活用の事例を紹介してほしいです
政府が公開している「オープンデータ100」どうでしょう?
17. 今後どのようなオープンデータを活用した事業をお考えですか?
新技術とオープンデータを組み合わせて、より福井の魅力を高めてみたいと思ってます
18. 自治体からどのようなオープンデータがあれば良いですか?また、どのような活用が見込めますか?
新型コロナウイルス対策ダッシュボードや、創廃業ダッシュボードのように毎日変化するオープンデータがあると楽しいです。
見る回数が増えれば増えるほど、見る人も増え、改善もより速く回り、何かの事業につながりやすいです。
19. グローバルで勝つ必要性が求められる中、自治体に求められる能力は?
デジタル技術を持つ人材の育成支援です。地元のオープンデータが豊富にあることもその一貫です。
20. 初心者がDXやデジタルを学習するおすすめの学習方法は?コンピューターを楽しむには何から取り組んでいくのがおすすめ?
IchigoJamやJavaScriptのVRプログラミングでまずはコンピューターとプログラミングを楽しむことがおすすめです。
IchigoJamのはんだづけもよりリアルを感じられていいですよ。
21. 誰も取り残さない社会実現に必要なことは?
みんなでコンピューターを楽しむこと。地元の学生が作った楽しいゲームから入るのもありですね!
22. すべての人がプログラミングを覚える必要はないのでは?
すべての人が書家やシェフにならないのに書道や調理実習をやるのと同様、プログラミングとは何か体験しておくことでその活用が進みます。
小中高校生全員学ぶことになったので、同様の体験くらいはやっておきたいですね。
23. 感染症対策で会議室が減る中、オンライン会議が進まない
オンライン会議を楽しく使ってみる体験をして、苦手意識を取り除いてみてはどうでしょう?
24. 世界に向けて使ってもらえるデータにするための近道でしょうか?
日本であれば推奨データセットや、世界ではschema.orgなど、他の自治体が公開しているデータの形式に合わせるのが近道です。
5つ星オープンデータにすると、言語の壁を超えて活用できる世界標準技術が使えるので、世界中のエンジニアが活用可能になります。


徳島DX研修質疑応答オープンデータ(CSV)
今回の質疑応答CSVオープンデータつくり、JavaScriptのプログラムでHTML化して、本ブログで使っています。 CSVデータはいろいろ活用しやすくて便利!


徳島DX研修質疑応答オープンデータ(Markdown)
こちらが変換元として作ったMarkdownという形式で作ったテキストファイルです。

もう一つ、CSVオープンデータが欲しい活きた事例をご紹介します。

新型コロナウイルス対策ダッシュボード
ようやく黒がなくなった、ダッシュボードですが、この更新の裏にはPDFからの数の自動抽出がうまくいかない問題が起きていました。

急遽、手動調査と対応、JavaScript/Node.jsのオープンソース、PDFの文字位置をJSON化するライブラリpdf2jsonを使って、都道府県別のデータを抽出するプログラムをJavaScript/Denoで作成しました。 安定性が上がったはずです・・・が、厚労省さん、ぜひこちらで公開されるデータもCSVオープンデータ化、お願いします。


新型コロナウイルス対策ダッシュボード 第5波収束
60%ほどまで進んだワクチン接種率、第6波をいかに抑えられるかの戦いに向けたしばしの休息ですが、気を抜きすぎ注意です。


最後に一言ずつ学びを発表して終了!シビックテックとデジタル、うまく味方にしましょう!

AI社会実現に少しずつ進歩している / チャットボット使いたい、RPA / デジタル技術向上大事 / パワーオートメーション、やってみたい / AI、RPA / DX推進しなければならない / 失敗を恐れない / コンピューター、ヤバイ! / デジタル化による将来性に気付かされた / プログラミング的な発想、オブジェクト的に投げることが次につながる / デジタル技術の幅広さプログラミング教育の体験型の重要さ / DXはできることから、デジタル技術で変えていける / とにかくなんでもやってみる / DXの必要性 / DXに柔軟に対応する体制をつくりたい / DXで生活を豊かになる、できる / データが重要 / 失敗を恐れずやってみることがDXにつながる / DX化とは変化をし続けること / コンプーターを楽しむこと / デジタル化で業務効率を更にアップできる / DXとは、多様なツールと適材適所である / DX、AI、RPAで人間は豊かになる / オープンデータの活用、行政じゃないのでターゲットを絞っていいのは目から鱗 / DXは楽しい / 実際やっている中身がわかって有益だった / RPAのだいいっぽは業務手順の見直しから始まる / データは数+意味、数にできれば計算できる / 創る目的を明確にして、効果をしっかりPRする、周りを巻き込むことが大事 / さあざまなツールを使ってできる化を推奨するべきである / DXの考え方はいろいろある / デジタル技術の進歩、自分も進化しなきゃいけない / ゲームづくりの一端がみえた / トラブルはあるかもしれないけどDXをとりあえずはじめてみる / DXはできるモノ、デジタル技術はすでにそこにある (学びの一言メモ)


ステキな本セミナー企画運営の徳島県の方々と!ありがとうございました!


鯖江市地域活性化プランコンテストつながり、徳島市長、内藤佐和子さんとひさびさの再開。 神山まるごと高専でもお世話になります、徳島!


良い天気!徳島市役所。


徳島と言えば、すだち

これらの写真を含む、私のブログはすべてオープンデータ。使えそうな写真、どんどんご活用ください。 CC BYなので、出典のみ「CC BY 一日一創」「CC BY 福野泰介」など、どこかに小さく記載するだけでOKです。 ウェブ上での活用の場合、リンクを貼っていただけるとうれしいです。

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