2013-07-18
昨日の件、Open Data Index は、Web Index のオープンデータに関する部分を抜き出したもののようです。また、他にもオープンデータに関する指標があるとのことで、今回はその一つ"Open Data Census"を翻訳してみます。

国別、都市別に10の指標を6つのポイントをチェックするシンプルな評価方法で、日本はG8中、フランスと同率3位となっていました。日本は企業登記簿だけが2ポイントと低い赤評価となっています。


(G8 Countries - Open Data Census)

中身を見ると、下記のように、利用のしやすさが弱いとのことです。 Data exists
x It's not openly licensed - オープンライセンスではない
x It's not publicly available - 二次利用可能になっていない
x It's not machine readable - 機械可読になっていない o It's up-to-date - 最新データになっている
x It's not available in bulk - ひとまとめに利用できない

他の項目も見ると、オープンなライセンスに郵便番号や環境データなどオープンライセンスを明記するだけで最高評価になりそうです。

「改善するなら、まず評価せよ」。評価軸がはっきりすると改善は容易です。とはいえ、オープンデータの真価は、それがどう使われるかです。まずはこのオープンデータ調査はさくっと満点採っておきましょう。

・Open Data Census とは?
Open Data Census は、世界中のオープンデータの状態を評価します。今や、ますます多くの政府がデータの開放を表明していますが、実際にどれくらいのデータが公表されているでしょうか?それはどんな種類のデータで、どんなフォーマットによってでしょう?どの国々、地域、そして都市が最も進んでいて、どこがオープンデータに関して遅れているのでしょうか?

Open Data Census は、これらの質問に答える助けとなるようにと開発されました。これは、世界中のオープンデータの進化と現在の状態に関する情報を集めて提示します。この調査結果に基づく"Open Data Index"が、現在開発中で、2013年に発表されます。

Open Data Census は、さまざまなグループや個人からの参加を得たOpen Knowledge Foundationによって始められた、地域密着型の取り組みです。この調査は、ブラジリアでのOGPの会合に合わせて2012年4月に開始しました。

・構造
Open Data Censusは意図的に、少数の重要なデータセットに焦点を当てています。このデータセットは、その幅広さと関連性によって取捨選択され、政府のオープンデータコミュニティ内で協議された後に議論されています。

国勢調査は現在、以下の2つのレベルで施行されています。
国レベル
都市レベル
現在、国勢調査のデータセットが10、市勢調査のものが15ありますが、数や加盟地域については長い時間をかけて改訂、補足していきます。

・国レベル調査
調査における10のデータセットは以下のとおりです。

1. 国政選挙の結果 / Election Results (national)
2. 企業登記簿 / Company Register
3. 全国地図(低解像度:1:250,000以上) / National Map (Low resolution: 1:250,000 or better)
4. 政府予算(ハイレベル - 部門別の支出) / Government Budget (high level - spending by sector)
5. 政府予算(詳細 - トランザクションのレベルデータ) / Government Budget (detailed - transactional level data)
6. 法(法律、法令) / Legislation (laws and statutes)
7. 統計庁データ(経済および人口統計情報) / National Statistical Office Data (economic and demographic information)
8. 全国郵便番号/郵便番号データベース / National Postcode/ZIP database
9. 公共交通機関の時刻表 / Public Transport Timetables
10. 汚染物質の主な発生源にかんする環境データ(位置、排出量など) / Environmental Data on major sources of pollutants (e.g. location, emissions)

・都市レベル調査
1. 交通時刻表 / Transport timetables
2. 年間予算 / Annual Budget
3. 支出(詳細) / Expenditure (detailed)
4. 選挙結果 / Election results
5. 空気質 / Air quality
6. 公共交通機関の停止 / Public transport stops
7. 学校の立地 / School locations
8. 犯罪統計 / Crime statistics
9. 保健統計 / Health statistics
10. 水質 / Water Quality
11. 調達契約 / Procurement contracts
12. レストラン衛生 / Restaurant hygiene
13. 交通事故 / Road traffic accidents
14. 建築許可 / Building permits
15. 行政サービス手数料 / Government services fees

・データ
調査のためのすべてのデータは、まとめて公開されています。
調査の基礎データをCSVデータとして以下で閲覧できます。http://datahub.io/dataset/opendatacensus
データカタログの基礎データ:http://datahub.io/dataset/data-catalogs
データセット(追加されるデータセットの提案を含む)の基礎リスト:
国のデータセット
都市のデータセット

原文:About - Open Data Census - CC BY 3.0

この記事のライセンスも CC BY(翻訳 by 福野泰介)とします。

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