2013-12-24
1787年から始まったフランス革命(市民革命)によって、自由・平等・友愛を手に入れた人類。226年経った現在、社会は政治する人としない人と大きく分断されてしまっています。One Web(by W3C)を掲げ、世界でひとつの知識共有プラットフォームWebの登場で、再び社会づくりが市民の手に取り戻すチャンスが訪れました。そのキーワードが「シビックテック」、市民によるIT技術活用です。今回、Code for Japan 関さんの呼びかけで始まった「Civic Tech Advent Calendar 2013 - Qiita [キータ]」24日目の記事として、Code for Sabae の軌跡をふりかえりました。 始まりは4年前のアメリカ、Code for America、「コーディングでより良い政府を作る」と訴えた創設者ジェフェニー・パルカ氏によるTEDは、189万回も再生されており、地域に行って活躍したいフェローの募集数も年々増加。来年度へのエントリーはなんと、658人とのこと。有名企業からの応募も多く、その盛り上がりが様々なメディア通じて伝わってきています。 日本も負けていられないとスタートさせた、データシティ鯖江。この活動を広めるべく、Code for Sabae を立ち上げたのは、5/10の福井県オープンデータキックオフイベントの日でした。この時発表した「1秒でできるオープンデータ」CC BY 貼り付けは、なんと10月に福井市が採用 活動するためのかっこいいロゴは欠かせません。元気玉ばりに、世界中の力を結集するさまざまなクラウドソーシングサービスの登場も、我々に新しい力を与えてくれます。Code for Sabaeのロゴは、designclueで頼んで創ってもらいました。 地域におけるCODE for 活動には、コードが書けるプログラマーがいると心強いところですが、首都圏に集中しがちな日本においては不足しがちです。そこに対する試みとして、シニアの方に、シビックテックを機会にプログラミングを体験してもらいました。その後も継続的に、イベントに参加してくれたり、Facebookでの交流が続いています。時間もお金も力もある、シニアは日本における大きな力となると確信しました。 キックオフセミナーから半年、福井県が大きく動きました。福井県内全市と全町が、オープンデータで形式統一を目指すという福井県の発表がありました。ちょうど高専プロコンへの参加中、地域に根ざす高専のチャンスが広まる良い景気付けとなりました。 オープンデータは広まってこそ価値になる。鯖江でもできたオープンデータとシビックテックを初めて国際的なイベント、ITS世界会議東京にて発表。 WIRED CONFERENCE に、鯖江市長と共に登壇し紹介した Code for Sabae は、「コンピューターおじいちゃんを生む街」という記事も含め、多くの人に伝えることができました。 シビックテックは、実際に行政側の人達と一緒に進めることがポイントです。一人ひとりの市民目線だけでなく、市内幅広く対応している行政側の視点は新鮮で、見えていなかった多くの課題が宝の山です。この鯖江市役所の全課の人が参加した勉強会がきっかけとなって、新たな動きへとつながっていく予感。 CODE for を紹介した明石高専の学生が、早速 Code for KOSEN の立ち上げ、その第一弾アプリのMashupAwards9での受賞といううれしい出来事。若い力の広がりに期待です。 おじいちゃんおばあちゃんから教わるプログラミングというメソッド構築も見えてきた、こどもプログラミング教室。この翌日から始まるCSEDWEEKでは、アメリカ、オバマ大統領がゲームを止めてプログラミングせよとメッセージ。負けてはいられません。 シビックテック、CODE for という名前からエンジニアしか参加できない印象を感じられる方がいるかもしれませんが、大事なのはプログラマーだけではありません。課題やニーズを見つける人、アイデアを出す人、デザインとして具体化する人、そして、プログラミングしてアプリにする人、様々な役割の人が協力することで真価を発揮します。不足しがちな技術であるデザイナーの人たちに向けたプログラミング入門イベントを通じて、シビックテックにデザインをプラス。 後輩であり、エンジニアのたまごたちが通う福井高専学生は、現在後期カリキュラムとしてオープンデータを使ったアプリのアイデアを作成中です。自分たちの街を自分たちで変える、それが当たり前となる時代の始まりを感じてもらうことが、技術力向上への原動力ともなるでしょう。 世界最先端IT国家創造宣言G8オープンデータ憲章、日本政府によるオープンデータアプリコンテストオープンデータユースケースコンテスト日本のデータカタログサイト DATA GO JP、そして年内には、山本一太IT担当大臣主催の若手IT経営者との意見交換会も控え、素早く大きく動いた2013年の日本。これを機に、Code for Sabae としては、地域活動の活性化をサバエモデルとして世界展開することを野望に2014年を迎えたいと思います。

今、求められるのは、私達一人ひとりの「変えよう」という意識。
技術(Civic Tech)は手段、まずはシビックソウル(Civic Soul)に火をつけることから始めてみてはいかがでしょう?

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