日に125円の収入以下(年収にして4万5千円)で暮らす人を極度の貧困と定義し、2030年までに3%以下にすることをミッションとする世界銀行。東海道新幹線、東名高速道路、黒部ダムなどの世界銀行からの支援は、豊かな日本創造に対する貢献は大きい一方、十分な機会がない多くの人々が今、この瞬間にも困っています。
「How Can Innovation Scale Up Development? A Dialogue with World Bank Group President Jim Yong Kim | World Bank Live<世銀総裁と語る:開発にイノベーションが果たせる役割とは?>」が開催され、世界銀行グループ総裁ジム・ヨン・キムさんを囲む形で、鮫島弘子さん(株式会社andu amet代表)、税所篤快さん(e-Project代表)、遠藤謙さん(ソニー・コンピューター・サイエンス研究所アソシエート・リサーチャー)、濱川知宏さん(コペルニク プロジェクトマネージャー)、そして、私、福野泰介(株式会社jig.jp代表取締役社長)の6名で、NHK解説員の道傳愛子さんモデレーターの元、ディスカッション。その様子は、世界銀行ライブとしてネット配信され、世界中にどこからでも質問できました。
貧困に問題は、収入だけの指標では解決できません。キム総裁が話された教育や治療の機会が誰にでも与えられる社会を計測し、改善しなければなりません。かつて有料販売していた8,000もの世界銀行がもつデータ、2010年段階ですでにオープンデータにしていたのはさすがです。このすばらしい取り組みを一歩進めて、世界が抱える問題を集め、計測結果、解決しそうなアイデア、アイデアを実践した結果と共に、整理することを提案しました。Web発明者、ティム・バーナーズ=リー氏が提唱する5つ星オープンデータは、最速のアプリ開発と、最速のアプリ世界展開を実現します。
ブログという情報発信手段が世界を変えたように、誰もがアプリという問題解決手段を持てる世界をいかに速く実現するかが、破局へと突き進む人類の未来を変える鍵です。こどもが持つ柔軟な発想力を、創造力に変える道具を提供しましょう。$15のコンピューターIchigoJamで使っている120円のCPUでさえ日本人1億人分もの計算能力を持ち、7万円の3Dプリンターはアイデアを簡単にカタチにしてくれます。
問題を解決するどころか、増やし続けている大人。堂々とこどもに教えられることは限られています。必要なのは、抱えている課題をごまかさず正直に伝えることと、その解決の助けになる可能性のある道具を提供すること。どのように感じ、どのようなアプローチをとるか、正解はありません。否定することなく、こどもから学び、応援するなど、一緒に取り組む姿勢が必要です。
現代のWebを例えると、舗装されていない道路でつながった世界。極度な貧困国でも当たり前のようにスマホが登場すると聞きます。つなげばつなぐほど、イノベーションがスケールアップする、シンプルでオープンな世界統一規格で整備された舗装道路、これが5つ星オープンデータの力です。ステキな機会いただき、ありがとうございました!
参考リンク
- How Can Innovation Scale Up Development? A Dialogue with World Bank Group President Jim Yong Kim | World Bank Live
- 【140710】「世銀総裁と語る:開発にイノベーションが果たせる役割とは?」 #wblive - Togetterまとめ