2015-02-27
IPv6 Summit in FUKUI 2015」が福井大学にて開催され、W3C日本サイトマネージャーである中村修さん、鯖江訪問プログラミングの義務化議論から、再び来福!IPv6(アイピーブイロク)とは、インターネット上の住所であるIP(インターネット・プロトコル・アドレス)のバージョン6のこと。


現在主流のIPアドレスは、バージョン4。192.168.0.1 など、無線LANの設定で見る方も多いこの4つの数字で使える住所の数は、4byte、32bit、約43億コ。世界中がひとり一台分もないので、不足は明らかです。そこでバージョン6では、16byte、128bitを使って、約340澗コ(「かん」と読む、340兆x1兆x1兆コ)と大きく広がります。これで、世界中のひとりひとりが1日、1兆コ使っても問題ないくらいの数になるので、そこそこ安心ですね!

IPv4、足りない現状をどうしているかというと、NAT(ナット)と呼ばれるアドレス変換の仕組みを使って、家庭とか会社とか地域とかのLANに区切って、それぞれをつなぐ形にすることで、無理やりインターネットを形成しています。この弊害は大きく2つ。

まず遅いこと。アドレス変換という無駄な処理をデータ通信ごとに行うことになるので、ちょっとずつ遅れます。このちょっとした遅れが地球の裏側とのコミュニケーションを大きく阻害します。光の速さが思ってたことより遅いことから、世界中でリアルタイムに対戦するゲームは当分無理かとあきらめた福井高専時代ですが、それ以前の問題で、現代のインターネットは遅すぎます。サクサクなインターネット、早く欲しいですね!

次に直接つながらないこと。LAN内であれば直接、パソコン同士、スマホ同士つながりますが、離れたLAN同士の接続は一筋縄ではいきません。いったん中継サーバーを通す必要があったり、NAT超えのシカケをする必要があって煩雑です。IPv6、340澗のアドレス空間があればすべての機器がグローバルに直接つながります。外出先のスマホから親戚中のこどもがもっているお守りをそっと光らせるのも簡単です!

インターネットと言いながら、まだまだ地域の壁、言語の壁、家庭の壁、職場の壁など、さまざまなローカルなネットワークの壁が存在してしまっているのが現代のインターネット。世界中がフラットにつながるIPv6による真のインターネットはまだ訪れていません。地方創生に向けた政府の投資、ITインフラとしてIPv6整備もアリですね!

Facebookと、IoTと、富山の人によってつながった、Code for America と Code for Sabae。トイレコンシェルをCC BYのオープンデータ&オープンソース化し、GitHubにアップしました。いろんな壁、どんどん壊していきましょう!


(トイレコンシェル 5つ星オープンデータ/SPARQLバージョン)
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